勤めいる方の大半が年末になると提出の必要があるのが「年末調整」です。
少々面倒に感じるかもしれませんが、所得税や住民税の決定のために重要な作業になります。
年末調整は何のために必要なのか、どのような人が対象か、書き方、準備する書類等について3分で分かりるように解説します。
年末調整とは
年末調整とは、勤務先に扶養控除等申告書を提出している会社員・公務員の方を対象とし、自分のお給料や賞与から源泉徴収された所得税の過不足を清算する手続きのことです。
この手続きによって、1年間に自分が払う税金の額が決定します。
しかし、所得税は年収103万円を超えた時点で課税されるため、年収103万以下の方や災害減免法の適用者は年末調整を実施する必要はありません。
尚、年収が2000万円を超える人や2か所以上から給与を受け取っている人等は、年末調整ではなく確定申告の必要があります。
年末調整はいつまで
年末調整の締め切りは翌年1月31日までとなり、会社はこの期限までに従業員の給与や所得税の計算を行い税務署に報告します。
そのため、会社員に対し年末までには必要書類の記入、提出を締め切りとしている会社が多いようです。
自分の所属している会社がいつまでの締め切りなのか、未記入や書類に不備のないように気を付けましょう。
万が一期限に間に合わなかった場合には自身で確定申告をする必要があります。
年末調整で準備するもの
年末調整では、下記のように提出しなければならない書類があります。
各申請書(PDF)に関しては勤務先において準備していることが大半ですが、国税庁の公式HPでも確認できます。
年末調整の書き方
申告書は令和2年度より、レイアウトが変更されています。
年末調整書類には、主に氏名、生年月日、住所、個人番号の記入が必要となります。
給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の基礎控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書は、3つの項目すべてが1つの申告書になり、下記のように記入するところは限られているのでそう難しくはありません。
・所得金額調整控除申告書は年収850万円以上の方のみ。
実際は、給与所得者の基礎控除申告書の記入が中心になる方が多いようです。
間違えやすい項目として「収入」と「所得金額」の意味合いに注意しましょう。
・所得→申告の裏に記載されている給与所得の金額の計算方法という表で収入金額に当てはまる部分の金額となります。
年末調整しないとどうなるのか
年末調整をしなかったら一体どうなるのでしょうか。
還付されるべき税金が返って来ないため、税金を多く払い過ぎていることになり、さらに所得税から計算される住民税にも影響してきます。
年末調整の申請に間に合わなかった場合、自身で確定申告をする必要があり、多少手間のかかる作業になるので避けたいものです。