国内で働く人の約40%が派遣社員等の非正規雇用社員と言われています。
派遣社員は、大きく有期雇用派遣と無期雇用派遣の2種類に分けられ、今回は無期雇用派遣を中心にわかりやすく解説します。
無期雇用派遣とは
無期雇用派遣とは、今から数年ほど前に新しく取り入れられた新しい雇用形態になります。
派遣社員というのは、派遣会社に登録をして雇用期間は派遣会社と雇用契約状態にあるのが一般的です。
また、派遣期間が決められており、契約期間が終了すれば同じ派遣会社で仕事を探すか、他の人材会社で新たな求人を探さなければなりません。
無期雇用派遣は、派遣会社と労働者が直接契約を結ぶことに相違はありませんが、働く期間が決まっていない状態の契約になります。
労働者が望めば、基本的には期間の縛りがなく働き続けることが可能です。
但し、無期雇用派遣は、派遣先が決まっていない時期も雇用状態にあるため、派遣先が決まるまで選考を受けることになります。
無期雇用派遣になるには
無期雇用派遣は、最初から無期雇用での雇用契約はできません。
無期雇用派遣として働くには「派遣先企業に有期雇用派遣として働き、1回以上の更新を経て通算5年を超えた労働者」が対象になり、現在もその企業に働いている人が申請可能です。
有期雇用から無期雇用に変えることを無期転換と呼ばれ、無期転換は労働者の権利として守られ、また本人の意思で選ぶこともできます。
無期雇用派遣で働くメリット
一般的な派遣社員と比較し、無期雇用の最大のメリットは給与の安定性です。
派遣社員は実際に派遣されている期間しか給与がでないため、期間満了になれば、次の派遣先や就職先が見つかるまでの給与はありません。
一方の無期雇用派遣は、派遣先の仕事がない期間においても派遣会社との契約を結んでいる状態にあるため、給与を受け取ることが可能になります。
派遣先されていない期間は、派遣会社の研修やキャリアアップ講習等を受けたり、派遣会社の指示に従う必要があります。
無期雇用派遣で働くデメリット
派遣先が決まっていない期間は、派遣先企業の面接や選考を受けなければならないため、選考に落ちることも多々あります。
また、派遣会社と派遣先企業の契約終了や打ち切りなど思いがけない事が起これば、その企業で働けなくなる可能性があります。
派遣社員の時のように自分の生活に合ったスタイルで時間や曜日を選ぶことが難しくなるため、自分の好きなように働きたい人にとってはデメリットになるかもしれません。
当然ですが、派遣先から見たら一般的な派遣社員と同じ扱いになります。