公共職業訓練とは、求職者が失業中にスキルアップをして早期就職を促進するための制度です。
普段、なかなか学ぶことのできないコースが用意されていますので、うまく活用して就職への道を掴みたいところです。
公共職業訓練とは
公共職業訓練は、通称ハロートレーニングといいます。
失業保険(雇用保険)を受給している求職者を対象に就職に必要なスキルや知識を無料で受講できる制度になります。
職業訓練の受講中であっても失業保険の基本手当を受給することが可能です。
また、失業保険(雇用保険)の受給資格がない、受給期間が過ぎてしまった求職者に対しては、求職者支援訓練と呼ばれる制度があります。※求職者支援訓練についてはこちら
ここでは公共職業訓練についてわかりやすく解説していきます。
職業訓練の主なコース
職業訓練には時代に流れに沿った、様々な種類の専門的なトレーニングが用意されています。
・医療事務(ワープロ検定、医療事務認定実務者試験など)
・OA事務科(簿記検定、表計算検定など)
・電気設備技術科(第一種電気工事士、消防設備士など)
・ICTエンジニア科(ITパスポート、基本情報技術者など)
・保育士養成科
・スイーツパティシエ科
・美容師科
・コーチ、スポーツインストラクター科
・動画クリエイター科
・グリーンエクステリア科
新しいスキルを自分のものにして就職に役立てましょう。
職業訓練の申込から卒業まで
職業訓練の申し込みから卒業までの主な流れを見ていきましょう。
①まずは窓口で相談しましょう
求職申込の手続きが終わっている方であれば、最寄りのハローワークに行き、窓口で職業相談してみましょう。
ハローワーク施設内に様々な職業訓練のパンフレットが設置してありますので、よく見てから相談すると良いでしょう。
②希望コースの説明会に参加・受講申し込み
希望するコースや場所を決めるため、説明会に参加することが望ましいかもしれません。
説明会に参加することで実際に受講する教室や雰囲気等を見ておくことも大切です。
③面接・筆記試験
受講する施設において筆記試験や面談等が行われます。
人気のコースは選考によって絞られるため、必ず希望のコースが受講できるというわけではありません。
④選考結果の通知
無事合格すると受講資格が得られ、入学手続きを受けることができます。
⑤入学手続き
正式に入学手続きを行います。ハローワークカードや選考結果通知書、雇用保険受給資格証が必要です。
⑥ハロートレーニング受講
受講期間ですが希望のコースによって異なり、3~6か月間の短期コースが一般的です。長期や有料のコースになると1~2年間というものもあります。
⑦職業訓練の卒業
無事に訓練を終えると修了式が行われ、修了証書が受領されます。
その後、管轄のハローワークに出向き所定の手続きを行う必要があります。
訓練卒業後、3か月間の追跡調査というものがあり、訓練後の就職状況に関しての報告調査に合計4回ほど回答しなければなりません。
受講中の手当について
公共職業訓練を受講している間、失業保険(基本手当)の他に「受講手当(日額500円)」と「通所手当(交通費)」を受け取ることが出来ます。
尚、受講手当は最大40日間(2万円)、通所手当は上限が月に42500円となっています。
また、受講中は職業訓練校が所定の手続きを行ってくれるため、失業認定日の書類の用意や提出をする必要がなくなるというメリットがあります。
失業保険(基本手当)を受給しながら、受講手当と交通費(通所手当)まで貰えるので、安心してスキルアップができますね。
公共職業訓練を受ける条件
ハローワークでの公共職業訓練を受講する条件は2つです。
②訓練開始より前の1年以内に訓練を受講した経験がないこと。
受講するのは大変ですが、より専門的な知識を得ることで就職に有利になる可能性は十分にあります。