会社を退職する際、上司への報告や事務処理など職種にもよりますがやらなければならない事があります。
トラブルなく気持ちよく退職するため、どのようなことに注意したら良いのか退職時の主な流れと各種事務手続きについて解説します。
退職意思を上司に報告をする
退職の意思を固めたらまずは自分の直属の上司に伝えましょう。
伝える時期の目安ですが、法律上では退職日の2週間前までに伝えればよいと定められています。
しかし実際2週間前では、新たな人手を確保したり、業務の引継ぎ作業を終わらせるのは困難かもしれません。
同僚への影響は避けたいところなので、緊急でない限り1~3か月前に退職の旨を伝えると余裕があるのではないでしょうか。
直属の上司に認められたら、他の上司や同僚など職場の人に報告していきます。
派遣社員の場合は、派遣元に緊急でない限り最低1か月前までに退職の意思を伝えるのが一般的です。
退職届の提出と業務の引継ぎ作業
退職届の準備が出来ていれば、一般的に直属の上司もしくは責任者(課長や工場長等)に提出します。
自分の業務を後任者に引き継ぐ作業をしますが、後任者がすぐに見つからない場合もありますので、資料を作成するなど誰が担当しても問題ないようにしておくのがポイントです。
取引先やクライアント先などの担当者にも退職の旨をきちんと挨拶しておくのもマナーです。
尚、会社都合で退職する際は退職届の提出は必要ありません。
また契約社員など働く期間が決まっていた場合での退職時にも基本的に退職届は用意しないでも問題ありません。
退職日に会社に返却する物
無事に退職日を迎えたら会社からの貸与物を返却したり、事務的な手続きを行います。
・制服やIDカード、携帯電話、ノートPC等:会社からの貸与物を返却します。万が一忘れたり無くしてしまうと補償を払わなければならないケースもありますので注意です。
・名刺:自分の名刺の他、取引先の名刺も返却の必要があります。また書類やデータなどの業務に関係するものもは全て返却します。
会社から受け取る書類
会社から退職時・退職後に受け取る必要がある書類を確認しましょう。
・離職票:失業保険の手続きに必要です。退職日翌日から10日以内に会社側が手続きを行うことが定められています。
・源泉徴収票:退職後1か月以内に交付されます。
・年金手帳、雇用保険被保険者証:会社に提出していた場合は返却されます。
有給休暇の消化について
有給が残っているのであれば出来る限り消化して退職したいものです。
基本的にはその資格がある労働者は、有給取得を認められていますので自由に取得することが可能ですが、退職までの期間にまとめて休暇を取る場合に注意したい点があります。
①有給の残日数を正確に確認する。
②退職までのスケジュールを考慮して上司に相談の上、有給を取得する。
③引継ぎ業務をしっかりと完了する。
この3点を守ることで周りへの配慮をした上で有給を消化し、退職することができることでしょう。
退職金や賞与の確認
賞与が出る月を前に退職した場合でも賞与を受け取れる可能性はあります。
会社は就業規則では、賞与の支払い額や支給対象者などを賃金規定で定められていることがほとんどです。
「賞与支給日の1か月前に在籍していること」と定められている場合には、賞与支給日に会社に在籍していなくても受け取ることができます。
但し、賞与支給日に在籍していることを条件としている会社も多くありますので、退職前に会社の規定を確認しておきましょう。
退職金制度のある会社であれば、就業規則(誰でも閲覧可)に記載されているのでこちらも確認をしておきましょう。