社労士とも呼ばれる社会保険労務士は、毎年3~4万人近くの人が受験する男女ともに人気の高い国家資格になります。
社会保険労務士の資格取得の難易度や合格率、就職先等についてわかりやすく解説します。
社会保険労務士とは
社会保険労務士とは、社会保険、労働関係の専門家になり、企業において手続き業務や労務管理を行うことが許されている職業になります。
人気資格ではありますが、社会保険労務士の合格率は約6%代と発表されており、司法書士や行政書士と並んで非常に難易度の高い国家資格になります。
試験では総合得点だけでなく、各科目でバランスよく得点を取っていることが大切になり、得意な分野だけでなく、幅広い知識を求められます。
難易度の高い資格ではありますが、資格に有効期限や更新がないため、取得すれば社労士として一生働ける資格になります。
社会保険労務士は国家資格
社会保険労務士は国家資格に属するため、資格保有者だけしか業務が行えない独占業務になります。
社労士は試験に合格しても直ぐに登録は行えません。
社会保険労務士として登録するには、試験に合格後、各都道府県の社会保険労務士会に登録し、2年以上の実務経験を積むか事務指定講習を受けることで登録ができます。
社会保険労務士の主な業務とは
社会保険労務士の主な業務は下記の通りです。
労働社会保険の手続き代行(1号業務)
企業にとって従業員が安心して働ける環境を用意することは大切なことです。労災や退職制度、年金などの制度の管理は非常に重要です。
そのような手続きの事務処理を代行して行えるのが社会保険労務士の1つ目の役割です。
帳簿書類の作成(2号業務)
企業は労働社会保険諸法令に基づき帳簿書類を作成します。具体的には就業規則や労働者の名簿、賃金台帳を作成します。
企業に義務付けられているため、法律の知識を持つ社労士が行います。
社会保険の相談対応、指導等の業務(3号業務)
人事や労務関係のコンサルタント役を担当します。
近年では働き方の多様化によって正社員だけでなくパート、契約社員や派遣社員、アルバイトなどたくさんの雇用形態があり、人事や給与関係などの問題も複雑化しています。
そのため、企業との間に入り相談や解決するためのサポート役としての役割を果たすのが、社会保険労務士の仕事の1つでもあります。
社会保険労務士の勉強方法とは
社会保険労務士は、合格率の低い難しい資格のため、独学で合格した人は極めて少ないのが現状です。
しかし、社会保険労務士の受験者の半数近くが社会人であることから勉強時間が多く取れる方なら挑戦する価値はあります。
社会保険労務士に合格するために必要な勉強時間の目安は、1000時間以上になり期間で言うと1年以上です。そのため、毎日3時間以上の学習時間が目安になります。
社会保険労務士の試験の出題範囲は広いため、強い意志を持って挑むことが必須です。
社会保険労務士の主な就職先
社会保険労務士の資格を保有していると就職や転職に有利であることは確かです。
主な就職先は、企業(特に大手企業)の人事や労務の部署、社会保険労務士事務所、コンサルティング業界等が代表的です。
社会保険労務士が向いている人
社会保険労務士は、人と接することが苦手な人や計算が苦手という人には向かない職業です。
また、事務作業が多いことから地道な作業が苦にならない方に向いているかもしれません。