最終更新:2026年5月
就業促進手当とは

就業促進手当とは、失業保険(雇用保険の基本手当)を受給している方が、早めに再就職した場合などに支給される雇用保険の給付制度です。
失業保険は、仕事を探している間の生活を支える制度ですが、早く安定した仕事に就いた方を支援する制度も用意されています。
その代表的な制度が「就業促進手当」です。
主な就業促進手当には次の3種類があります。
・再就職手当
・就業促進定着手当
・常用就職支度手当
なお、以前あった「就業手当」は2025年4月1日に廃止されています。
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再就職手当とは
再就職手当とは、失業保険の受給資格がある方が、早めに安定した仕事へ再就職した場合に支給される手当です。
一般的には「就職祝い金」と呼ばれることもありますが、正式には雇用保険制度の給付になります。
失業保険を最後まで受け取る前に就職した場合でも、一定条件を満たせば、残りの給付日数に応じた手当を受け取れる仕組みです。
再就職手当の主な条件
再就職手当を受けるためには、複数の条件を満たす必要があります。
主な条件は次のとおりです。
・就職日の前日までに失業認定を受けていること
・待期期間満了後に就職していること
・基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていること
・1年を超えて勤務する見込みがあること
・離職前の会社へ再就職していないこと
・過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受給していないこと
また、自己都合退職で給付制限がある場合は、就職時期や再就職先によって支給対象外になるケースがあります。
判断が難しいケースもあるため、再就職が決まった時点でハローワークへ確認しておくと安心です。
再就職手当はいくらもらえる?
再就職手当の支給額は、失業保険の支給残日数によって変わります。
主な支給率は次のとおりです。
・支給残日数が所定給付日数の3分の2以上:70%
・支給残日数が所定給付日数の3分の1以上:60%
早い段階で再就職した方ほど、支給額が高くなる仕組みです。
実際の支給額は、「基本手当日額」と「残日数」をもとに計算されます。
再就職手当はいつもらえる?
再就職手当は、再就職後に申請を行い、ハローワークの審査が終わったあとに支給されます。
支給時期は状況によって異なりますが、一般的には申請後1〜2か月程度が目安です。
ただし、書類不足や確認事項がある場合は、支給まで時間がかかることがあります。
就業促進定着手当とは
就業促進定着手当とは、再就職手当を受け取った方が、再就職先で6か月以上働き続けたものの、再就職後の賃金が離職前より下がった場合に支給される手当です。
再就職できても、前の会社より給料が下がるケースがあります。
そのような場合に、収入減少の負担をやわらげるための制度です。
就業促進定着手当の主な条件
主な条件は次のとおりです。
・再就職手当を受給していること
・再就職先で6か月以上継続して雇用されていること
・再就職後6か月間の賃金が、離職前より低下していること
なお、2025年4月1日以降は制度改正が行われ、支給上限が「基本手当の支給残日数の20%相当額」へ変更されています。
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常用就職支度手当とは
常用就職支度手当とは、障害がある方や高齢者など、就職が特に困難とされる方が安定した職業へ就いた場合に支給される手当です。
再就職手当とは異なり、就職活動に支援が必要な方の常用就職を後押しする目的があります。
常用就職支度手当の対象となる主な方
対象になる可能性がある方の例として、次のようなケースがあります。
・身体障害・精神障害・知的障害がある方
・高齢者など就職が特に困難と認められる方
・安定した職業へ就職した方
支給対象になるかどうかは、本人の状況や雇用条件などによって異なります。
詳細はハローワークで確認する必要があります。
就業促進手当を受けるときの注意点
就業促進手当は、再就職しただけで自動的に支給される制度ではありません。
申請期限や就職条件など、細かな要件を満たす必要があります。
特に次の点は注意しましょう。
・就職日の前日までに失業認定を受けているか
・支給残日数の条件を満たしているか
・ハローワークへ必要書類を提出しているか
・再就職先で一定期間働く見込みがあるか
・過去3年以内に同じ種類の手当を受給していないか
また、アルバイト・短期雇用・自営業開始などは、条件によって判断が分かれる場合があります。
自己判断せず、就職が決まった時点で早めにハローワークへ相談した方が安心です。
就業促進手当についてよくある疑問
自己都合退職でも再就職手当はもらえる?
自己都合退職でも、条件を満たせば再就職手当を受け取れる場合があります。
ただし、給付制限中の就職は条件が細かく決められているため注意が必要です。
特に、ハローワークや職業紹介事業者の紹介かどうかで扱いが変わるケースがあります。
アルバイトでも対象になる?
短期アルバイトや雇用期間が短い仕事は、対象外になる場合があります。
一方で、一定期間以上の雇用見込みがある場合は、対象になるケースもあります。
雇用契約の内容によって判断が変わるため、事前確認が重要です。
申請しないともらえない?
就業促進手当は、自動的には支給されません。
再就職後に、必要書類を提出して申請する必要があります。
申請期限を過ぎると受け取れなくなる場合もあるため、早めにハローワークへ相談しましょう。
再就職が決まったら早めにハローワークへ相談を
就業促進手当は、再就職のタイミングや雇用条件によって支給対象が変わります。
特に、自己都合退職後の給付制限中の就職や、短期間の雇用契約などは判断が複雑になりやすいため注意が必要です。
「自分は対象になるのか分からない」「申請方法が不安」という場合は、再就職が決まった時点で早めにハローワークへ確認しておくと安心でしょう。
参考サイト

