衛生管理者の資格について、合格率や難易度、主な就職先等についてわかりやすく紹介します。
衛生管理者とは
衛生管理者とは、労働者の健康管理や事故の予防、職場の衛生管理等の役割を担う「労働者の命や安全、健康を守るプロフェッショナル」になります。
衛生管理者は、労働者が50人以上いる企業に必ず1人は必要になり、200~500人以下では2人以上、500~1000人以下では3人以上と決められています。
そのため、あらゆる企業においてニーズが高く、就職先も幅広くなっています。
衛生管理者の受験資格は学歴によって異なり、主に以下の様になります。
・大学、短大、高等専門学校を卒業後、1年以上の実務経験がある
・高校、中高一貫校を卒業後、3年以上の実務経験がある
・防衛大学校などの省庁大学校を卒業した後、1年以上の実務経験がある
・高校卒業程度認定試験を受け合格した後、3年以上の実務経験がある等
衛生管理者の種類
衛生管理者の資格は、国によって認められた国家資格に属します。
資格には2種類があり、仕事の内容は変わりませんが就職先として選べる業種に違いがあります。
・第一種の資格:医療や建設業、製造業など、国内における全業種が対象
・第二種の資格:は金融業、サービス業、商業、IT業界など有害業務のない業種のみが対象
第二種の試験では、有害業務に関する問題の出題がないため、勉強範囲が第一種に比べ少なくなることから比較的受けやすい傾向にあります。
一方の第一種は、全業種が対象になることから、就職先の範囲が第二種と比べて広範囲になります。
自分の興味がある職種や業界に有害業務が含まれるのかを確認しておきましょう。
衛生管理者の勉強時間
衛生管理者の合格率は第一種で45%前後、第二種で50%前後になり、国家資格の中では比較的難易度が高くない資格なことが言えます。
しかし、合格率が年々下がって来ている傾向にあるので油断は禁物です。
衛生管理者の資格に合格するための勉強時間の平均は、3~6カ月程で50時間以上が目安と言われており、働きながらでも比較的余裕を持って勉強に取り組むことが可能な資格です。
問題傾向ですが毎年に類似問題が出やすいという特徴があることから、過去問題集を中心に勉強を進めるのがポイントになってきます。
衛生管理者の主な就職先
衛生管理者の就職先ですが幅広いジャンルから選択可能なのがメリットです。
一般企業の総務や労務部などでのニーズがある他、第一種の資格を取得していれば製造業、病院や工場などあらゆる業種で活躍できる可能性があります。
キャリアアップを目指す人は、危険物取扱者や安全管理者など他の資格を組み合わせ取得することで、さらに就職や転職活動で有利になることでしょう。
過労問題や多様化する働き方等、現代の労働環境において衛生管理者の仕事は重要視されています。
衛生管理者が向いている人
衛生管理者は、正義感の強くコミュニケーション能力に長けている人が向いています。
第一種では、工場や病院等の環境点検や管理を任されるため、常に緊張感を持ち作業に取り組める人材が求められます。