行政書士の合格率、難易度、主な就職先等についてわかりやすく紹介します。
行政書士とは
行政書士は、時に「街の法律家」と例えられるよう、あらゆる行政手続きを行う法律のスペシャリストになります。
市や区役所、警察署等に提出する書類を依頼人の代理で作成し、提出するのが主な仕事になります。
扱う提出書類の種類は、遺言、相続、土地や建物の賃貸借、外国人のための国際関連の申請、クーリングオフ制度、自動車登録などを1万種類以上になり、法律に関する高い専門知識を持つ者だけが可能な業務なのです。
行政書士は国家資格
行政書士は、国家資格になります。
弁護士や税理士、司法書士等の手続き業務が認められているため、取扱う分野が広範囲になります。
行政書士の合格率
行政書士試験は年1回になり、その受験資格は特に制限は無く、男女や年齢、学歴、国籍等問わず受験することが可能です。
平成23年~令和2年の10年間の合格率は8%~13%と10%前後が平均になり、税理士や社労士と並び難易度は非常に高い資格であると言えます。
行政書士の勉強時間
行政書士の勉強時間ですが、法律の専門学校や通信講座の利用がある方は約600時間、独学で目指す場合には約1000時間位が目安になってきます。
期間で計算すると約1年間は必要とされる難しい資格試験であることには変わりありません。
出題は「行政書士の業務に関し必要な法令等」46問と「市行政書士の業務に関連する一般知識等」14問の2種類が範囲となっています。
それぞれに合格基準点があり、「行政書士の業務に関し必要な法令等」では122点以上(244点満点)、「市行政書士の業務に関連する一般知識等」では24点以上(56点満点)、合計した点数が180点を超えることが合格の条件になっています。
とくに民法と行政法については、出題数が多いことから得点源にもなっています。
行政書士の主な就職先
一般企業に就職する際は、行政書士としてではなく、法務部や総務部に所属して業務を行うのが一般的です。
その他、行政書士法人(事務所)や行政書士の業務を行う弁護士事務所や税理士事務所等がありますが、求人募集はそう多くはありません。
経験を積んで独立をする人も多く、独立開業を目指すのが行政書士の目標であるといっても過言ではありません。
行政書士は副業が認められているため、会社員として働きながら行政書士事務所を個人経営しているケースも多くあります。
行政書士が向いている人
行政書士は、広い専門知識が必要とされるため、常に向上心を持ち勉強をし続けられる人が向いています。
また、依頼人や提出先の役所等とのやり取りも多く、「どのようなことに困っているのか」「どのように先方に伝えてほしいのか」等、疑問や相談内容を把握できるコミュニケーション能力も問われる仕事であることがわかります。